大石蔵人之助の雲をつかむような話

株式会社サーバーワークス 代表取締役社長 大石良

震災から一年

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こんにちは、大石です。

今日で震災から丸一年。今でもYouTube津波の映像を見ると、涙がこぼれてしまいます。 あの震災から一年。本当に激動としか言い様の無い一年でした。 私達の周りのものは、いつか壊れ、なくなり、そして人と人には別れがあり、それは理不尽な形でやってくるということを思い知らされた。そんな想いをこの一年間、抱いて来ました。

日本赤十字社が掲げているキャッチコピーをご存知ですか?

人間を救うのは、人間だ

私はこのコピーが好きです。 でも、意味を理解したのは、このコピーを知って、しばらく経ってからのことです。 この一年間、いろいろな所で、日本赤十字社様へのAWS導入の事例をお話させて頂きました。 ところが、実はAWSを提供した後しばらくは、私はこのことを黙っていたのです。 別にボランティアでやったことを、殊更人様に言うまでも無い、そんなプライドの為にやったのではないと思っていました。 ところが、日本赤十字社の方にこんなことを言われたのです。

「大石さん、この事例のことは話して下さい。話して、儲けて、義援金を払って下さい。」と。

先方は冗談っぽく話をされていましたが、すぐに、これは本気だということを理解しました。 私は想いを改めました。なんと浅はかだったんだろうと。自分が格好をつけること、自分のプライドのことしか考えていなかったと。 「人間を救うのは、人間だ」 このコピーの意味を、初めて理解しました。

私たちはまだ、小さな取るに足りない存在です。 ですが、雇用を生み、利益を出し、復興に資するという意気込みは誰にも引けを取りません。 そしてその意気込みを現実のものにするには、質・量が伴った成長が必要だと。小さくてエクセレントな会社ももちろん素晴らしいが、私たちの想いを実現するには、スケールも必要だと考えるようになりました。 そのために、前を向いて、犠牲になれらた方々の分も生き、困難を乗り越え、実のある成長を続けるという確固たる決意を胸に、今は、亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りしたいと思います。 合掌。