こんにちは、大石です。
アドベントカレンダー2024もいよいよトリということで、今年一番の衝撃体験だった自動運転タクシー Waymo に乗ってきたお話しをみなさんと共有したいと思います!
Waymoって何?
Googleのグループ企業であるWaymo社が提供している自動運転タクシー。2023年8月からサンフランシスコで、2024年からはロサンゼルスなどで実際に商用サービスを提供しています。
そもそもなんでWaymoに乗ったの?
元々の目的はAWSがラスベガスで行っているカンファレンス re:Invent に行くためだったのですが、日本からラスベガスは直行便がないのでサンフランシスコなどに寄ることになります。これに合わせて、現地にお住まいの方(米DOCOMO Innovationの秋永CEO)にお願いして実際に乗ってきました。秋永さん、ありがとうございます!
アプリはUberまんま
WaymoとUberと協力関係にあるとのことで、モバイルアプリの使い勝手や地図などはUberとほぼ同じでした。
料金について秋永さんに聞いたところ、Uberと同じダイナミック・プライシングのため一概には言えないものの、両者でそれほど変わらないとのこと。一部では「Waymoの方が割高」といった声もあるそうですが、Uberの場合一般的にドライバーさんにチップを払うところWaymoにはチップがないということもあり、そこまでの差はない様です。
キターー!
来ましたWaymo!金曜日の20時頃という時間帯でしたが、呼んでからは10分弱。
2024年10月の新聞報道ではサンフランシスコ市内を走っているWaymoは約300台とのこと。それなりの数を走っているのでそこまで待たずに乗車。アプリで「解錠」すると乗り込めます。
ちなみに運転席には乗れません!車内に内向きカメラがついていて運転席に座ると移動を促されるとのこと。シートベルトも必須で、そもそもベルトをしないと発進してくれません。安全ですね。
いきなり行き止まりなんですけど・・
最初動き出した方向がいきなり行き止まりだったんですが、駐車場の空きスペースを使って切り返してから一般道に。えっ・・?なにこれすごいんですけど・・・
一般道に出てからはスムーズそのもの。事前の予想では「自動運転カーというくらいだから安全に寄せているんだろう」という思い込みがあったのですが、思った以上に「人間らしい」運転。車線変更の時はウインカーを出して少し車体を寄せて、後続車に「本当に入るぞ」とアピールをして思ったよりも強引に車線を変更していました。
別な場所では赤信号で完全に停止している最中に後ろからクラクションを鳴らされたことがあったんですが、その時はわずかに前進して「少し前に出てくれ」という後ろの車からのメッセージを正確に理解していたようでした。人間かな?
交差点・・・早い!!
Waymoが「人間の運転と一番違う」と感じたのが交差点でのスピード。一般的に人間は交差点に進入すると進行方向を注視したり、巻き込みを恐れたりして減速するのでゆっくりになりますが、自動運転カーでは四方八方にカメラやセンサー(LiDAR)が付けられていて常に状況を把握できているので、安全だと判断すればスィっといってしまいあまり減速もしないイメージ。最初は違和感がありましたが、慣れてしまうと「むしろ安全かも・・」と感じるレベルでした。
鳩にプレッシャー
秋永さんのお話しでは、Waymoが公道を走りはじめたばかりのころは、鳩が前にいるだけで動かなくなってしまうということがあったとのこと。ところが学習を続けるうちに、少しプレッシャーをかけて鳩をどかすということを覚えたらしく、それにより鳥が前を塞いでいてもスムーズに運転できるようになったそうです。こういうことも学習するんですね〜
原則として交通規制を守ることを重視しているけど、他の車がスピード制限を超えて全体が流れているときは「自分だけが遅いとかえって危ない」と判断して多少スピード制限を超えて走行することもあるとのこと。この辺りの判断も人間っぽい動きになっているようです。
安全だった・・・
20分くらいのライドでしたが、怖い・危ないと感じたことは一度もありませんでした!むしろ人間と異なりセンサーが死角を排除しているので途中からは「安全」とすら感じました。米国でもまだ一部の都市圏に限定した試験期間中とのことですが、実際にこうした報道からも分かる通り、統計的にも人間のドライバーより事故も少ないそうです。
しかもWaymoは自動運転技術のライセンス提供も行っており、2025年には日本交通、GOと共同で東京都内でテスト走行を開始すると発表されました。これは東京でも乗れる日がくることが楽しみです!
感想
秋永さんのお話では「Waymoの前身は2009年設立で、かれこれ15年にも渡って本気で自動運転に取り組んできている。技術として生成AI世代のテクノロジーは使われておりそれがブレイクスルーを産んでいるが、決してAIを使って何かやろうという順番ではない」とのこと。
確かに生成AIなどの技術を目の前にした私たちは、どうしても「これを使って何かやろう」と考えてしまいがちですが、Waymoはそうではないということですね。
目的と手段が逆転することのないよう、Waymoに乗ってウェイウェイするだけでなく(言いたかっただけ)冷静に技術との向き合い方を考えるよい機会になりました。
最後に
当社ではre:Inventにお出かけのお客様とご一緒に、このようなツアーを組んでおります。「来年こそre:Inventに!」という方はぜひ予算を確保して頂きまして、来年のre:Inventにご一緒しましょう!
どうぞよいお年を!