大石蔵人之助の雲をつかむような話

株式会社サーバーワークス 代表取締役社長 大石良

月2万円のリモートワーク手当について

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こんにちは、大石です。

既報の通り新型コロナウイルスが猛威を振るっております。罹患された皆様にはお見舞いを申し上げるとともに、こうした状況に立ち向かってくださっている医療関係の皆様、私たちの生活インフラを支えてくださっている皆様にこの場をお借りして御礼を申し上げたいと思います。

感染症対策には「3密を防ぐ」という認識はみなさま共通だと思いますが、会社というのがこの「3密」の条件に怖いほど当てはまっております。 もともと私たちは社員が7人の時に6人がインフルエンザにかかってしまい、会社が潰れかけたという苦い経験があったため、感染症にはかなり気を遣っておりました(インフルエンザワクチンは会社補助で毎年全員が接種したり、会社で咳をしていたら帰ってもらう、etc)。 さらにリモートワーク(テレワーク)についても2012年から本格的な制度化を進めてきた結果、日常的に9割の社員が利用している状況であったため、2月下旬には早々と原則リモートワークへ移行を始めておりました。

私たちはクラウドで、世界を、もっと、はたらきやすく」というビジョンを掲げていますが、そのために「社員に、はたらく環境についての選択肢があること」を重要視しています。 物理的に出社するのでもテレワークでも、どちらでも「ケース・バイ・ケースで生産性が上がるやり方を自分で選んでください」というスタンスこそが働きやすさにつながる、という考えの下で、選択肢の提供を大切にしてきました。 ところが、現在の様に緊急事態宣言がでている状況において選択肢はありません。当社も2週間前から出社停止としており、事実上選択肢は除外された状況です。

この未曾有の危機を乗り切るために、私たちは今後の行動原則となるアクションプランを策定しました。それが「Survive and Revive」です。 細かい内容は今後の戦略にも関わるので割愛しますが、要約すると以下のようなものです。

  • Survive:今はとにかく緊急事態。徹底的にダメージを減らし生き残ることを最優先する
    •  社員、パートナー、ご家族の健康を最優先する
      • 会社でクラスターを作らない(出社の原則停止)
      • 物理的なイベントをキャンセルする
    • 生産性の低下を防ぐ
      • フルリモートワークが長期に続く前提でオペレーションを行う
      • 強制的なリモートワークのための必要な補助を行う
  • Revive:今後生まれる新しい市場を開拓し、更なる成長につなげていく

私たちサーバーワークスでは、こうした原則に従い、強制的なリモートワークでも生産活動へのダメージを最小限にとどめることを目的に、全社員に一律月額2万円のリモートワーク補助を実施することにしました(期間は強制的なリモートワークが解除されるまでとなります)。

一時金を出す会社もあると聞いていますが、リモートワークのために一時的に支出が必要なケースは(社内アンケートによると)ディスプレイ、モバイルルーター等の購入であり、こうしたものはすでに会社のものを貸し出す措置をとっていたため、当社の場合大きな問題にはなりませんでした。 どちらかというと、光熱費や、自宅のインターネットが混雑でWeb会議等に耐えられないため、やむを得ずモバイル通信で行うことに伴うコスト増といった継続的にかかってくるコストの負担について考慮してほしいという声が聞かれたため、その手当を行うことにしたものです。

私もリモートワーク、特にWeb会議の品質を上げるためにマイクを買ったりカメラを買ったりマイクの周りに吸音材を買ったりグリーンバックを買ったりついでに動画編集ソフトを買ったりあと今日はスイッチャーとLEDライトがAmazonさんから届いたりと、リモートワークに伴うコスト負担増については痛いほど理解しているので、こうした補助が社員のみなさんの懐へのダメージを抑え、かつ「生産性の低下を最小限に防ぐ」ことにつながることを願ってやみません。

 

まだまだ感染症の状況は予断を許しません。 今は私たち一人一人が自分の身を自分で守り、こういう状況でも生き残り、成長できる会社、社会であるということを証明する他はありません。 私たち全員で、この危機を乗り越えていきましょう!!