こんにちは、大石です。
石川遼くんの予選落ち、残念でしたね。17才のスター誕生を期待していましたが、やはり世界の壁は厚かったということでしょうか?
一つだけ、敗戦後の会見を見ていて気になったことがあったので、記しておきたいと思います。
私もスポーツをやっていたので、敗れたときの辛さや悔しさというものを少しは分かるつもりです。ですが、彼の会見からはそういった負のエネルギーが全く感じられない。あまりにもスマートかつエレガントな受け答えで、それが私には非人間的とさえ思えてしまいました。
何でも、彼には電通の社員が年間200日も行動を共にして、マスコミ対応やイメージ戦略の負担を和らげてあげているんだとか。確かにそうした周りのアドバイスがあってこそ、若くてややもすれば暴発してしまいそうなエネルギーをうまく抑制し、完成された人間を演ずるということが実現できているのでしょう。
でも、17才の彼に必要なことは、エレガントなマスコミ対応でも、さわやかな印象でも無いと思うのです。
一人の人間として、ゴルフというスポーツにどのように向かい合い、成長し、悩み、くじけ、それを乗り越えていくのか。それをつまびらかにすることこそが、スポーツという「人に自分の人生を見せることでお金を得る」仕事の本質だと思うのです。
今年から新卒採用を始めましたので、周りの採用担当者の話もチラホラと耳にするようになってきました。
そんな中で、採用担当者が決まって言うことがあります。
「最近の若者は、mustはあるがwill(自分がどうしたいか)が無い」
どうしても、石川遼くんの素晴らしい立ち振る舞いを見るにつけ、「あれは周りの大人が押しつけたmustを忠実にこなしているだけなのではないか」と思えてならないのです。
私たちは一方で「お行儀の良い言われたことだけをやる坊ちゃんでなく、創造的な人財を!」といいつつ、片方ではそれを見事なまでに体現している若者を賞賛する。こうした一貫性のなさが、社会全体として優れた人財を輩出する能力の欠如につながっているのだと思います。
私は今日、会社でこんなことを言いました。
「一生懸命にやれば、自ずと熱くなる。仕事も、プライベートも、一生懸命に熱く取り組みましょう」
本気になるからおもしろい、楽しめる。そうすれば、自分の見た目を気にする心よりも、熱い気持ちが打ち勝って前にでてきてしまうと思うのです。
熱い遼くんキボン!応援します!!