大石蔵人之助の雲をつかむような話

株式会社サーバーワークス 代表取締役社長 大石良

iPadで想う「日本は戦争に二度負けた」

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こんにちは、大石です。

早速大騒ぎになっているiPadですが、みなさんは購入されましたでしょうか? 私はといいますと、結局予約しなくても買えたにも関わらず、予約で並び、購入でも並ぶという踊らされっぷりを遺憾なく発揮し、熱狂の立役者としてアップルからの表彰を待ちわびているところです。

さて、私のiPadファーストインプレッションはというと、「なんかすごい。何かが新しくなりそう」というものです。 世間では電子書籍の話題にかまびすしいところですが、ちょっとした仕事が楽しくなったり、フォトスタンドがわりに使ったりと「使う人が使い方を考えればいい」という点はもっと強調されて良いと思います。

ところで、iPadを使っていると非常に楽しい一方、 「日本は本当に歴史から学んでいない。日本はまた負けた」 という、残念な気持ちもにもなります。

ITにおける今日の課題は、小型・安価・省電力を両立した機械をどれだけ大量に調達し、それをソフトウェアでどう制御するのか?というものです。それをサーバー側で実現したのがAmazonGoogleといったクラウドコンピューティングのリーディング企業であり、クライアントで実現したのがアップルです。

つまり、今問題になっているのは機動力なのに、国はスパコンという大和を造ろうとしている。それが、戦前に航空機の時代を予見できなかった指導者が大型戦艦にこだわる姿とダブって見えてしまうのです。 恐らく戦前の指導者たちは、飛行機をどう使えば良いのか、最後まで解らなかった。それが致命的なミスリードに繋がったわけです。

山本五十六が、飛行機に乗って、真珠湾まで出かけて、自分の足でハワイを見て回って真珠湾の作戦を立てたように、意思決定に少しでも関わっている方は是非、自分で触って体感していただきたい。そうすれば「iPadという機動部隊」が実感として理解できると思います。

飛行機の使い方が解らずに破滅への道を辿った愚を繰り返すことのないよう、たくさんの方に触ってもらい、「どう使うかを自分で考えてみて頂きたい」そんな風に感じるだけの魅力がiPadにはあります。

というわけで、アップルさん宣伝費戴けませんでしょうか?w